2021年03月22日 [BLOG]
小麦粉の世界
みなさんこんにちわ^^
今日は小麦粉についてお話ししたいと思います!
イタリアンではフォカッチャ、フレンチではバゲットのようにパンを作ったり、
ケーキのスポンジやシュー生地に使ったり、小麦粉は料理人もパティシエも必須の食材です!
小麦粉とは麦を粉砕して粉状にしたもので、7種類も種類があるんです。
みなさんはいくつ答えられますでしょうか??♪
薄力粉、中力粉、強力粉あたりは日常でも見かけますよね^^
なんとなーくしって入るけど、具体的に何が違うのかわかりますか??
薄力粉と強力粉の大きな違いは水と合わせた時の粘度、つまり「グルテン」の形成の違いです!
パンのようにしっかりした生地には強力粉、スポンジケーキのようなふわふわした生地には薄力粉を使用するイメージがあるかと思います^^
ではなぜグルテンの形成に違いが出るのでしょうか??
見た目は同じ白い粉ですよね?ここが小麦粉の面白いところ!!
グルテンの形成には小麦粉の75%を占めるでんぷん質がポイントとなります。
そもそも小麦は、硬質小麦、中間質小麦、軟質小麦に分けられ、麦の「硬さ」が違い、大まかには下記のように使い分けています。
強力粉=硬質小麦
中力粉=中間質小麦
薄力粉=軟質小麦
ですが硬質小麦も軟質小麦もでんぷん質の成分にはほとんど違いがありません!
なんで麦の硬さでグルテンの形成に違いがでるのでしょう?
わかりやすく軟質と硬質で説明しますと、
例えば「硬い小麦を粉砕するの」と「柔らかい小麦を粉砕するの」ではどちらがより早く粉状になるでしょう??
柔らかい小麦の方がスムーズに粉状になるので軟質小麦の方がもちろん早く粉状になりますよね!
粉砕時間が短い分、軟質小麦は麦のでんぷん質の組織の損傷が少ないんです。
逆に、硬質小麦は粉状になるまで粉砕し続けますから、組織が傷だらけ状態になります。
ここで粉の状態だけを見ると、粉砕した軟質小麦も硬質小麦も「見た目は同じ」白い粉なのに、
「組織の損傷が全く違う」状態になっていると言えます!
そうなんです、同じでんぷん質でも組織の損傷が激しい「粉砕した硬質小麦(強力粉)」は水と合わせた時に損傷部分から水分を吸収するのでより水分と結合してグルテン形成がされ粘り気のあるしっかりした生地を作ることができます^^
「粉砕した軟質小麦(薄力粉)」は傷が少ない分水分の吸収が少ないためグルテン形成が強力粉ほど強くはなく、柔らかい生地に向いているんです^^♪
こういった傷は、単純に薄力粉だから少なく、強力粉だから全て粗いというわけではありません。
薄力粉にも粗い粒を含みますし、強力粉にも極細かい粒を含みます。薄力粉では、極細かい粒の割合が大きいというに過ぎません。(※こういった粒の大きさの分布を 「粒度分布」 といいます。)
いかがでしたでしょうか?
少し細かい話になってしまいましたが、強力粉も薄力粉も粉の組織部分から学んでいくと、どうしてこの料理には薄力粉で、この料理には強力粉なのか、、、、
というのがわかって料理がさらに楽しくなるのではないでしょうか??^^
プロの料理人やパティシエも、経験だけではなく、このような知識を持っているからこそ
パンや生地の失敗をしても、化学的に考え改善し細かくレシピを改良していき、いつかはオリジナルの自分の配合を生み出すことも可能になっていきます!!
ちょうど昨日高橋シェフの出張料理を食べましたが、その時のシェフのフォカッチャがシェフの中でも今までで一番最高の出来で、
「今までたくさん改良してきたから自信作です!」とおっしゃっていました^^
今までのフォカッチャの概念が変わる美味しさでした!!
デリシェフのコースではパンも提供されるコースもたくさんあります!
ただ購入したものではなくシェフの手づくりのパンが食べられるかもしれません♪
食べれた時はシェフの想いを聞いてみてくださいね^^
高橋シェフPAGE:https://www.deri-chef.com/search.cgi?detail12